また電話をするよ 頼むから僕を なぐさめて [すきなひと]

正しいと思えてしまう。
自分で見てきたものがすべてだとおもってたのに。
正しいと思えてしまう。
わたしを認めてくれてるとか尊敬してるとか世話を焼いたとか、そういう、身に覚えのないものを。

力が強すぎて、わたしは太刀打ちできなくなってしまう。
かなわない。
決めた覚悟が、あっさり覆されてしまう。
来いといわれれば、わたしはやっぱり、いってしまうんだ。


わたしは、やっぱり、骨の髄まで、だ。
あのひとにいわれれば、法律と金にふれさえしなければ、なんでもするだろう。


いわれたら、うなずいてしまう。
たとえちがうとおもっていても、うなずいてしまう。


うそなんか、あのひとにつけない。
そんな浅いこと、とてもあのひとの耳にいれられない。


どうしようもないのはわかってるつもりだ。
だけど、
切れたあとのこのむなしさは、いったいどこからくるんだろう。
世界から裁断されたこの憂鬱は、どうすればいいんだろう。


行き場をうしなう、ということ。
わたしはあのひとに、それを教えてもらった。
それは身体的な意味でなく、精神的な、感情論で。


用意していた言葉なんかに意味はない。
あのひとの前ではすべて陥落する。


もっときいてほしいことはあったけど、それをも飲み込んで、そして飲み込んだことに後悔しない。
また、きいてもらえればいい。
そのころに、そういうきたない思いを、忘れてしまっていればいい。
あのひとの心に、わたしの浅薄な感情が、流れ込まなければいい。




タイトルは、UAの『電話をするよ』から。
かなしいくらいけだるくて、辛辣な歌。
わたしはこれを、無性にうたいたくなるときがある。
途方に暮れたときとか、無力感におそわれたときとか。
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